レーヨンとは

化学繊維の中の再生繊維の一種です。
紙と同じ木材パルプを原料としています。

レーヨンとは「光る糸」(フランス語)という意味です。

高価なシルクを人工的に作り、できた繊維です。

シルクに似た光沢・手触りが特徴なので、
上着の裏地として使われたり婦人用肌着などにも使われています。

最近ではレーヨンのシャツも多いです。

《歴史》
<海外>
・1855年:フランスのイレール・ド・シャルドネにより「レーヨン」として特許取得。

<日本>
・かつては、人絹(じんけん、人造絹糸)とも呼ばれていました。
・明治時代末期:東京の糸商、西田嘉兵衛の西田商店と京都の糸商、藤井彦四郎の藤井彦四郎商店が、フランスのシャルドネ社やドイツのヴェレイニグテ・グランツストフ=ファブリケン社からの輸入契約を結びました。
・1915年(大正4年):中島朝次郎が日本で初めて銅アンモニアレーヨンの製造実験に成功し、三重県松阪に中島人造絹絲製造所を設立し、製造を開始する。
・1915年(大正4年):東レザー(1917年、東工業と改称)分工場 米沢人造絹糸製造所が設立され、日本初のビスコース法レーヨン糸の試験生産を開始した(帝人の前身)。

《性質》

<長所>
・肌触りがなめらかである。
・吸湿、放湿性がよい。
・光沢があり見た目が美しい。
・色素に染まりやすい。
・熱に強い。
・静電気を起こしにくい。
・焼却した場合でも有害物質の発生がほとんどない。

<短所>
・水に弱い:水分を含むと糸が太くなり糸同士が引っ張る力が強くなるため縮みやすい。
・水ジミができやすい。
・摩擦に弱くシワになりやすい:シワはアイロンで伸ばせるが、水に弱いのでスチームアイロンは厳禁。スチームは使わずに、必ず当て布を。