真鍮とは

銅と亜鉛を混ぜあわせた合金で、別名「黄銅(こうどう・おうどう)」や「ブラス」とも呼ばれます。

亜鉛の含有量や熱の加減によって硬度や色味が経年変化し、含有量が多いと黄金色に、少ないと赤みのある色合いになっていきます。
また、加工しやすい金属としても有名で、身近なものでは5円玉の材料にもなっています。

革小物、アクセサリー、インテリア用品、文房具、仏具、金管楽器 などに使われています。

<歴史>
・ローマ:紀元前から創られ、貨幣にも使用されていたという記録があります。
世界的に真鍮の製造が盛んになったのは16世紀頃だといわれています。
・日本:江戸時代中期(18世紀頃)から真鍮が使われていたといわれています。

<特徴>
・切削加工(切る、削る)がし易い:細かな加工にも向いています。(時計などの精密部品の他、柔軟な加工が可能で、アクセサリーにも多く使用)。
・電気伝導性が高い:「銅」が含まれるため、コンセントやコネクターなどの電子部品にも多く使用されています。
・柔軟に変形できる:「展延性(てんえんせい)」の高い金属です。
展延性とは、圧を加えて金属を薄いシート状にのばしたり、引っ張って細く引き伸ばしたりすることができる性質のことです。
・加熱加工がし易い:「熱間鍛造性(ねつかんたんぞうせい)」にも優れています。
熱間鍛造加工とは、金属に熱を与えてやわらかくして加工する技術です。
熱を加えることによってさまざまなかたちへ加工することができます。
・水に弱く、お手入れを怠ってしまうとサビてしまいます。
・空気に触れることで徐々に黒ずみ、水や汗によって緑青(ろくしょう)と呼ばれる緑色のサビが出てきます。